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線路諸標

鉄道マニアが興味あるものの中に標識があります。一体何を意味してるのだろう?と思ったことありませんか?

今回は保線講座ですので、保線関係の標識を説明します。

線路諸標

 線路諸標は、保線関係者が線路の維持管理を行うことを目的に設けたものである。また、異状時は、乗務員が発生箇所の位置確認を行ううえで必要となるものである。線路の諸標は、「軌道整備心得」、「建造物整備心得」などで、目的や設置方法などが定められている。その種別は表1-13のとおりである。

表1-13 線路諸標の種類
軌道整備心得
・距離標
・こう配標
・曲線標
・てい減標
・量雪標
・管理室界標
・雪カキ車警標

用地保守規程
・伏び標
・橋りょう標
・トンネル標
・覆工巻厚標示
・施行年月標
・量水標
・営林標
・営林警標
・停車場標
・停車場分岐標
・停車場区域標
・鉛直軸線標
・水準標

建造物整備心得
・用地基準標
・用地界標
・特殊用地界標
・山岳用地界標
・用地引照標
・借地標
・提供地標

(1)距離標

①距離標の区分
 距離標は、Ⅰ号、Ⅱ号、Ⅲ号の区別があり、
●Ⅰ号:1kmごとに建てられるもので、一般にキロポストと呼ばれる
●Ⅱ号:500mおきに建てられるので500mポストと呼ばれる
●Ⅲ号:100mおきに建てられるので100mポストと呼ばれる
 すべて線路の終点に向かって左側に建てられる。なお、トンネル内や雪おおいなどで所定の形状の距離標を建てられない場合は、適宜特殊なものを使用したり、側壁などに距離を記入することができる。図1-26は、距離標を示したもので、Ⅰ号、Ⅱ号ともその1、その2の2種類がある。その1は木造で、その2はコンクリートでできている。その3は、形状や寸法は指定してないが、適宜保守関係者が定めて設置することとしている。

②その他
 曲線半径を変更したり、こう配を緩やかにするなどの改良工事を行った場合、新線と旧線で距離延長が増減するため、距離の補正が必要となる。その場合、「ダブルメートル(重鎖)」、または「ブレーキメートル(断鎖)」の距離標を建てることになる。これは国鉄時代に「ブレーキチェーン」と呼ばれていたものである。
「ダブルメートル」は、こう配変更などで線路が変更されたことで線路の距離が長くなり、距離が重複すること、「ブレーキメートル」は、逆に、線路が短くなって、距離が中断することである。ダブルメートルや、ブレーキメートルができたときは、キロ程変更を明確にしたキロポストを設置することとしている。

Photo_56

距離変更にともなう処理

点線を在来の線路、実線を新線とした場合のAからBまでの距離は、次のようになる。
●在来のA点のキロ程:151km700m
●在来のB点のキロ程:152km000m
●新線のB点のキロ程:152km040m25
つまり、在来線より40m25長くなったことになる。
●本来、152kmのキロポストをC点に建てて、40m25 だけ起点よりに移動する。さらに、終点までのキロポスト順に40m25ずつ起点よりに移せばよいことになる。実際には、非常に面倒な作業が必要。
●このような場合は、800mと900mの100m標を正確な位置に建て替え、152km以下終点のキロ程標は従来のままにしておくことになる。
●つまり、900mから152kmまでの延長は、100mではなく140m25で、40m25長くなる。その分ダブルメートルができることになる。
●現場での諸標の補正は、152mのキロポストに対して、次に示すように普通のものと区別して表面の下部に黒線を引き、裏面には実際のキロ程「152km040m25」、と従来のキロ程「152km」を記入。その差、「+40m25」を上部のほうに書いておく。
●ブレーキメートルの場合はこれを反対にする。すなわち、ダブルメートルの距離更正量は+、ブレーキメートルの距離更正量は-となる。

●Ⅰ号:断面が3角形で曲線と直線の境界点に建てることになっている。しかし、緩和曲線がそう入されているときは、円曲線と緩和曲線の境界線に建ててある
●Ⅱ号:断面が4角形で、複心曲線の接続点に建てられるもの

Photo_57

次回は曲線標からです。

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